2013年11月7日木曜日

心通えば



ドアを取り付けるYさん
三滝堂家屋の改修工事は、二日目を迎えます。9時前から早速作業を開始されるYさん。今日は、土壁を覆って防寒対策した面の一部をドアにします。見る見るうちに出来上がっていく壁とドア。これで、また少し、冬が越しやすくなるでしょう。Yさんご夫婦、ありがとうございました。


明日の研修の準備をするHUGさん、おちょうさんを三滝堂に残し、5人のスタッフは午前と午後に、南方や老人福祉施設を訪問しました。
地元スタッフの報告です。

 

大好物のがんづきでお祝いです。
「曇り空から雨が降って肌寒い天気でした。隣町の老人福祉施設を訪ねました。明日が誕生日のHさん、118日は私の誕生日。最高の笑顔で、私達の訪問を喜んでくれました。今日は、気持ちよく朝を迎え、心がおどり、何か良いことがあるとわくわくしていたところに訪問したので、両手を合わせ『ありがとう、ありがとう。』と何度もおっしゃってくださいました。はっきりした記憶があり、しっかりとした口調で、人生の大先輩、そのお顔に刻まれた一つ一つのシワが、Hさんの生き様。優しい笑顔が印象的でした。」(記:えみちゃん)

 

「月に一度訪問させて頂いているHさん、今回は明日が誕生日なのでお祝いに伺いました。
大好きな「がんづき」とお花のプレゼントに大喜び。そして何より、来てくれることが本当に嬉しいと。

『今朝は嬉しくて目が覚めた、何となく誰か来てくれるような気がしてた、そしたらあんたたちが来てくれた…神様がそうしてくれたんだ…ありがとうございます。』


と手を合わせられました。
日記を見せて頂きましたが、そこには神様への感謝の言葉がぎっしりと綴られています。こうして朝を向かえることに対する感謝、嬉しかったことの報告…そして今日も私をよろしくお願いしますね、と締めくくられています。愚痴や不満、怒りや哀しみ、そう言った言葉は一斎記されていません。
これが「祈りと感謝」なのかなと思いました。そしてHさんにとっての話し相手はきっと神様なのでしょうと。

私たちはこれからもHさんの笑顔に会いに行きます。神様へ嬉しい報告ができるように…。」(記:ようちゃん)


「今日の午後に伺った南方仮設でのお話しです。
私が訪問に伺ったお宅は1人暮らしの高齢の方の女性の方でした。
この方は自分のことよりも、ご近所に住んでいる震災でお父さんを津波で失った女の子の事をとても心配しておりました。
女の子は2年半過ぎてから震災の恐怖で精神的に 落ち込み立ち直れないんだと話されてました。
震災…津波…私にとっては過ぎ去った出来事と受け止めてましたが、今、苦しんでる方もたくさんいるのかと思うと簡単には片付けられない課題だと思いました。
女の子の心の傷が少しづつでも回復しますように願ってます。」(記:るみちゃん)

カフェ案内をしながら、話しこむ。


「好きで作っているのではない。
ショックで言うこと効かなくなった
手と頭を使うため。」と複雑な面持で
話される女性。
細かく、工夫が凝らされた編みこみ作品は、
たくさんの人に心を配りながら、
商売をされてきた
彼女の生き方を表しているように感じます。
 
「雨の降る午後、伺ったお宅のベットでその方はご家族への思いを語ってくださいました。
心配でも、待つしか無い事、1人で過ごす時間はとても長く、もてあまし気味である事…。お写真見せて下さって、ありがとうございます、大切なご家族が元気な姿で戻られ、新しいお写真が増えるといいですね。寒くなりますが、お元気でお過ごしくださいね。」(記:ゆうちゃん)

 

被災によるショックを抱えながら三年目の今を生きる方々。思いを聴かせていただくうちに、スタッフと心が通い出します。一方通行でない傾聴。どうにもならない現実に、思いを寄せ、祈るしかない時でした。(記:林)
 
 
 
 
 
 

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