2013年11月12日火曜日

自分の居場所を考えさせられる

変化を求めて・・・トランプ
 今日の活動は午前中は施設内の定期訪問。それ以外は終日、個別訪問でした。

訪問先で出会った方々の想いに、心と耳を傾けてきた地元スタッフの感想は、「今日は、いろいろな居場所についての想いを聴いてきたように感じる」でした。今日の活動のテーマは、「居場所」・・・・。

母親の仏壇を前に
ある男性は、母親の最期の看取りのために故郷である南三陸に帰ってきたそうです。「母親の最期には笑ってくれたよ、嬉しかった・・仏壇が母親のような気がする、だから綺麗にしないと」と話してくれました。そんな彼は被災地での仕事は慣れない職種しかないようです、子供もいなくて将来の保証もないそうです。それでも、この地で母親の仏壇を守っていくのが自分の役目だと話していた彼から、亡くなった母親の近くを一番の自分の居場所に出来るのだ、という事を教えてもらいました。

 ある仮設住宅で共同生活をしている女性との出会いからは。その方が口にされたのが、「変化のない毎日が辛い」でした。毎日、毎日同じ時間と同じ関係の中で生きていかなければいけない状況。その同じ状況の中でも、一生懸命に変化を探しては生きようとしているようでした。変化を他者にもとめるだけでなく、自分自身でも変化を生み出していける力を放棄していない・・・、そんなふうに感じます。次第に変化のない日々の中で寝ている時間が長くなっていく人も居るのを聞くと、彼女の思いが実っていけるのを願いたいです。

 ある在宅を訪問しました。訪問したかった人は、津波で流された家族への思いから精神的にも苦しんでいる方です。以前からの関わりで地元スタッフもずっと気になっている方でした。何とか、気分転換でも出来たらいいのではという思いから、ドライブにでも誘ってみようと思いつつの訪問でした。ところが、今日の彼女は「私は、ここ家にいるのが一番安心なの、ここが居場所なの」と教えてくれました。ドライブという方法でも彼女の心の安らぎを願っていましたが、本人にとっての安らぎは、この居場所である家にいることであるという事が確認できて良かったと思いました。外に心の安らぎを探すのではなく、本人が見つけている居場所の中での安らぎを今後は探していけたら思いました。

 ある在宅で暮らす方は、脊椎が悪く寝たきりでした。ほんんど動かない体で一日、寝ている時間が多いようです。訪問したスタッフの事を大変喜ばれました。そんな彼女が動かない体で作り上げているのが、毛糸のたわしです。自分で何処にもいけない不自由な中でも、新しい作品を作り上げる彼女の力に頭が下がります。動かない体、動けない不自由さからも大切な居場所は生み出せる!そう教えてもらった気がします。

 それぞれの居場所を教えてもらいました・・・、大切な居場所。安心出来る居場所。私の居場所は??
(記:宇根)



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